平成29年度 建築物環境衛生管理技術者試験（通称ビル管試験） 受験記
試験概要
いわゆるビルメンテナンスの実務経験を2年積んだ人だけが受験できます（清掃等でもOK）
試験問題は180問あり、117問正解（65%正解）が合格ライン
その中でも科目が7科目に分かれており、それぞれの科目で正答率4割に満たない場合は足切りとなります。
試験内容としてはビル管理に関するクイズ大会と思った方がいいかも知れません、この仕事をしているなら常識レベルの問題から、細かい法律上の文言や数値を問われる問題もあります。
試験勉強中
この資格は業界ではそれなりに高く評価される資格であり、1年ほど前から少しずつ勉強を進めていました。
実務と関連する事柄も非常に多いのですが、清掃とねずみ・昆虫の2科目は全くのゼロからのスタート、また細かい法律の文言なども普段意識しないので受験勉強は必須でしょう。
勉強にはテキスト1冊と過去問題集（通称赤本）を1冊、そして無料の過去問アプリなどを使用し、昼休みの休憩時間や通勤時間、そして休日にも家で勉強しました。
昼休みや通勤中は記憶しなければいけない部分（用語の意味や、法律上の文言、数値など）、家でゆっくり勉強するときは理解が必要な部分（計算問題や空調、給排水の理論や仕組み等）を主に勉強。
試験勉強中は過去問題なら8割以上は楽に取れるという感じで、頻出問題と計算問題（これもパターンが決まっている）はほぼ落とさず解ける自信はありました。
受験体験記
試験時間は長く、午前と午後に分かれています。
午前が9:00から12:30、午後が13:30から16:30だったと思います。
なお、途中退席は試験開始後1時間ほどから可能です。
実際に試験が始まると、自信をもって答えられるような問題というのは半分以下でした。
それ以外はある程度選択肢を絞れるのだけどあとは山勘、あるいはまったく見当のつかないような問題までありました。
余裕をもって勉強するべきだったと後悔し、試験終了後は完全に落ちたと思っていました。
今年度に関していえば行政概論、建築の二科目の難易度が高かったように思います。
行政概論、建築は新傾向の問題がずらりと並び、特に行政概論は今まで毎年出題されていたWHO憲章と憲法25条が出題されませんでしたし、建築ではテキストでも見た事の無いような用語の意味について聞かれる問題がありました。
しかし建築はその数問を除けば簡単な問題もあり、得点源にはできないが足切りの心配も少なかったのではないでしょうか。
行政概論は全体的に難しく、例年であれば得点源にできるはずの科目だったので僕だけでなく多くの受験者にとって痛かったと思います。
試験終了後、冷静に問題を見直すとケアレスミスで「これ正解できたじゃん！」という問題もちらほらありました。
長丁場の試験なので、見直してもミスはあります。
最大の難問
行政概論の2問目です。
２ 建築物における衛生的環境の確保に関する法律（以下「建築物衛生法」という。）に基づく特定建築物に該当するかの判断に関する次の文章に入る数値と語句の組み合わせとして正しいものはどれか
ただし、A社、B社、C社相互に関連はない。A社の事務所2000
、B社の店舗600
ア イ
(1)3500 --- する
(2)3200 --- する
(3)3100 --- する
(4)2800 --- しない
(5)2600 --- しない
正解は(1)か(2)の2択であり、C社の倉庫がどう扱われるかが問題です。
これがもし店舗の倉庫であれば特定用途に準ずるものとして特定用途とカウントされます。
しかし「A社、B社、C社相互に関連はない」という文言からはただの倉庫であり特定用途に準ずるものではないという捉え方もできます。
試験後のネットではこの問題を巡り紛糾しましたが、JETCの解答では(2)でした、僕も(2)を選択したので一安心ですが、公式回答が違う可能性もあります。
他にも行政概論では問題6も難問でした。
自己採点の結果
僕の回答は以下の通り
午前
32551 22112 11532 33141 35231 43453
54352 34224 51435 51213 31444 43214
42331 44242 42553 32542 13522 54514
午後
21434 21155 23521 41325 13315 44352
34234 14545 22432 34452 52145 14132
24351 44541 45231 31554 54343 24552
JETCの解答と照らし合わせると行政15、衛生15、空調32、建築10、給排水23、清掃20、ねずみ害虫10の125問正解でギリギリ合格？
自己採点が間違っているかもしれませんし、JETCの回答が間違っている可能性もあるので一概には言えませんが…。
