ヒキコモリ奮闘記

元引きこもり男の生活を綴ります

工事終了

3ヶ月にわたり空調工事の担当をしていましたが、無事(?)終了いたしました。
感じたことはビルメンとは段違いで忙しく、意識すべき事や考え方が全く違うのだと実感しました。

具体的な仕事内容

空調機(GHP:ガスを使ったエアコン)の設置工事です。
うちの会社(ビルメン会社)が一次下請けとして元請けさんと二次下請けの空調設備業者・電気工事業者、ガス業者、土木業者との間で連絡調整・書類整理等を主に担っていました。
なお、空調設備業者・電気工事業者はうちの会社との付き合いが長く、面識もある人も多かったのですがガス業者・土木業者は初めて仕事をする業者でした。
公共工事という事もあり、地元業者を使う必要があったためです。

辛かったこと

ほぼ全てです、うちの会社がビルメン会社であることもあり、会社の上部も工事に関しては素人同然であり、会社のサポートは殆ど望めませんでした。
また、僕には電気工事の施工管理の経験が少しありましたが、殆ど見習い状態だったので実際に現場でメインに立つのは初めての経験です。
そういった事情もあり、最初の一か月は本当につらかったです。

大事な事

一番大事な事は、優先順位をつけること、工事において重要な部分を押さえることです。
例えば現場の職人さんは、冷媒配管のルートが決まらなかったりすると苛立ちを見せたり、早く決めるよう催促されたりします。
確かに、こちらの段取り不足だったり、経験不足で検討が遅れているわけなのですが、正直なところ冷媒配管のルート決めが遅れたとしても後から取り戻せる程度だったりします。
冷媒職人さんからしてみれば、自分の仕事は冷媒管の取り付けだけですから、自分の仕事が遅れると困るのは分かります。
ただし僕からしてみれば全体の工事の流れを押さえなければいけないわけです。
元請けさんに承認を得なければいけないこともありますし、現場の職人さんからは怒られますが、仕方ないと割り切ることも大事です。
最初のうちは現場で怒られるのが嫌で目の前の事ばかりに気を取られて肝心な部分が疎かになってしまい、最後にバタバタしてしまいました、これは反省点です。

ちなみに僕が考える空調工事での重要ポイントは室外機の据え付け(クレーン作業)、キュービクルの改造(停電作業)の二点です。
なぜ重要かというと多くの業者が絡むためで、数週間前から予定を組む必要があるためです。


例えば室外機の据え付けをするためにはコンクリ基礎を打設しなければいけないため、土木業者との調整が必須です。
生コンが入るのはいつか、土木業者の職人の手配はいつか、雨天も考慮してある程度の余裕を持たなければいけません。
また、基礎の施工図に関しては元請けさんの承認をうけなければいけません、今回の工事でもあったのですが既存のマンホール等との干渉があり、設計変更を行う必要があるかもしれません。
そうするとそれだけで数日の余裕が必要です。


その上で室外機の搬入をするわけですが、これにも商社との調整、重量鳶さんとの調整もあります。
施工図の承認、土木業者の都合、天候、重量鳶の都合、と不確定要素がたくさんある事が分かります。


次にキュービクルの改造ですが、こちらも盤図の承認、電気主任技術者との連絡調整、また客先の都合(停電していい日の確認)と不確定要素が多数あります。
全てがキッチリ決まればいいのですが、たいていの場合どこかで揉めます。

工事終了!かと思いきや…

なんとか、工期に間に合わせることができ、無事に終了。
そして迎えたのは完成検査です。
完成検査に先立ち、うちの会社での社内検査を済ませたうえで、元請けさんの検査を迎えます。


しかし待っていたのは指摘事項の嵐、元請けさんからは「おたく、社内検査本当にやってるの?」「これ、うちの基準じゃダメだからね」とダメ出しを食らいます。
これには平謝りをするしかありません。
なお、僕の上司も完成検査に立ち会ってくれたのですが、後ろでブラブラしながらただ見ているだけ、元請けさんから詰められている僕に助け船を出してくれることはありませんでした。
こいつ、何のために来たんだよ!と心の中で叫んでいました。


食らった指摘事項は線名札がついていないとかの細かい部分を含め30項目以上。
急いで是正をして、今度こそなんとか終了しました。

反省点

やはり前段取りの不足と僕の知識不足、経験不足につきます。
とはいえ会社の力量的に工事はまだ早かったのでは、と思わずにいられません。

とにかく大変で、会社への不信感も増しましたが、協力会社や職人さんたちと一緒に一丸となって仕事を終えた達成感というのは何物にも代えがたいです。
是正最終日、一緒に仕事をした人たちと「本当にありがとうございました。また、どこかで会いましょう!」と別れたのですが、こういう感覚はビルメンだとなかなか味わえないですね。

現在

実は次の工事の仕事の話もあったのですが、どうやら仕事を取り損ねてしまったそうで、しばらくは点検作業や小修繕をメインに仕事をすることになりました。
会社からは3ヶ月の間にたまった代休を消化するようにも言われており、しばらくはのんびりします。
また、工事の仕事に関わりたいですね。